技術者教育プログラム「複合型もの創り工学」の履修規程(PDF)
(趣旨)
第1条 この規程は、佐世保工業高等専門学校専攻科の授業科目の履修等に関する規程(平成9年4月1日制定)第10条の規定に基づき、佐世保工業高等専門学校(以下「本校」という。)における「複合型もの創り工学」教育プログラム(以下「本プログラム」という。)に関し、必要な事項を定めるものとする。
(目的)
第2条 本プログラムは、グローバル化した社会において、高度化、複合化した工学分野の諸問題を解決して「もの創り」を行うために、各専門分野(機械工学、電気電子工学、物質工学)について深い専門性を養いつつ、先進的な他の専門分野の知識と技術も身につける複合的な教育を行うことにより、複眼的な問題解決能力を備えた創造性豊かな、世界に通用する「もの創り技術者」を育成することを目的とする。
(学習・教育目標)
第3条 本プログラムは、前条の目的を達成するために次の学習・教育目標を設定する。
(A)工学の基礎と専門
(1) | 数学(微分積分学、線形代数、微分方程式、確率・統計など)と自然科学(物理、化学など)の基礎知識を身につけて、工学的諸問題の解決に応用できること |
(2) | 情報技術の基礎知識を身につけて、情報収集、実験データの解析・評価のツールとしてコンピュータを活用できること |
(3) | 基礎工学の知識を身につけて、複合化した「もの創り」の実務における工学的諸問題の解決に応用できること |
(4) | それぞれの専門分野における「もの創り」のための4つの専門科目群(材料・要素、設計・製造、評価・解析、複合系)の知識を身につけて、「もの創り」に応用できること |
(B)地球的視点と技術者倫理
(1) | 他の国の歴史的・文化的背景や国際問題に関する基礎知識を身につけて、グローバルな視点でものごとを考えることができること |
(2) | 技術が自然や社会に与える影響・効果を理解して、技術者としての責任を自覚できること |
(C)コミュニケーション能力
(1) | 技術的な内容を日本語により文章や口頭で論理的に説明できること |
(2) | 相手の質問や意見を聞いて日本語で適切に答えることができること |
(3) | 英語による基礎的なコミュニケーションができること |
(4) | 基礎的な技術英語の文章を読み書きできること |
(D)複眼的かつ実践的能力
(1) | 自分で具体的な計画や手順を決めて基礎的な実験を実施し、得られた結果を正しく評価・解析して考察し、論理的に説明できること |
(2) | いくつかの専門分野の知識や利用可能な情報・技術・手段を駆使するとともに創造性を発揮して、調査・解析をおこない、解決策を組み立てて実行し、課題を解決できること |
(3) | 社会の要求する課題を解決するにあたって、その内容を分析して、計画や方策を複眼的にデザインできること |
(4) | 実験、実習、研究、インターンシップなどを通して実践的能力を身につけ、技術者が経験する実務上の問題や課題を理解して適切な対応ができること |
(E)自主・自立と協調性
(1) | 社会の要請に迅速に対応し、科学技術の進展を先導するため、自主的・継続的に学習できること |
(2) | 要求された課題に対して、自立して、あるいは他の人と協力しながら計画的に作業を進め、期限内に終わらせることができること |
(3) | 健全な心身を持ち、学内外の人々と協調して行動できること |
(プログラムの構成)
第4条 本プログラムは、本科の4年から専攻科の2年までの4年間とする。なお、授業科目及び単位数は、学則の別表第1から別表第4の教育課程表に示すとおりである。
(履修対象者の決定)
第5条 本プログラムの履修対象者は、専攻科への入学をもって対象者と決定する。
(認定対象学生)
第6条 本プログラムの認定対象学生は、専攻科生全員とする。
(プログラムの修了要件)
第7条 本プログラムの修了要件は次の各号とし、全てを満たした者に修了証書を授与する。
(1) | 本校の専攻科教育課程の必要な単位を修得すること。 |
(2) | 大学評価・学位授与機構より、学士の学位を受けること。 |
(3) | 本プログラムにおいて、124単位以上を修得すること。 |
(4) | 学習保証時間の総計がJABEE基準を満たしていること。 |
(5) | 付表に定める学習・教育目標とその評価方法および評価基準を満たしていること。 |
2 本プログラムの修了認定は、専攻科委員会において行う。
附 則
この規程は、平成16年4月1日から施行する。
この規程は、平成16年7月15日から施行する。