S-PORT 半導体人材育成センター

つくる。つかう。つなぐ。

——高度デジタル社会を牽引する、イノベーション創出の拠点へ

佐世保工業高等専門学校では、全国51校の国立高専ネットワークにおける半導体教育の核となる「半導体人材育成センター(Semiconductor education Platform for Orchestrating Resources & Talents、略称:S-PORT)」を新設いたしました。

S-PORTは、高専機構が蓄積してきた半導体教育のノウハウや実験設備の活用事例、産学官金連携の事例を集約し、全国へ波及させる中核拠点です。

半導体を「つくる」技術、デバイスを「つかう」実践知、そしてサイバーとフィジカルの世界を結び、未来を「つなぐ」想像力を持った次世代半導体人財を育成します。

MISSION

本センターは、以下の3つのアプローチを通じて、半導体を「つくる」技術、デバイスを「つかう」実践知、そしてサイバーとフィジカルの世界を結び、未来を「つなぐ」創造力を持った次世代半導体人財を育成します。

1.「つくる」を知り、価値を「つなぐ」人財へ 〜製造プロセスの俯瞰と価値創造型教育〜

ミニマルファブ等を活用し、個別プロセスだけでなく製造全体を横断的に俯瞰できる視点を養います。半導体という「ハードウェア」を深く理解した上で、それをどう使い、どのような社会課題を解決するかという「価値創造(デザイン)」のマインドセットを持った人財を育てます。

2.社会で「つかう」ための、生きた実践教育 〜産業界と直結した課題解決の実践〜

企業との強力な連携により、現在の産業界や社会が抱える課題等を教材化。研究室の中だけの学びではなく、産業界に近い目線で課題解決に取り組むことで、学んだ技術を即座に社会で「つかう」ための実践知と、現場からイノベーションを起こす力を涵養します。

3.共に未来を「つなぐ」、知の還流拠点 〜リカレント教育とオープンイノベーション〜

学生だけでなく、学び直しや異分野からの挑戦を目指す社会人エンジニアを広く受け入れます。多様なバックグラウンドを持つ人財が交差することでオープンイノベーションを加速させ、技術と人が循環するエコシステムの中で、共にこれからの産業界を「つなぐ」拠点を形成します。

  • 図:つくる、つかう、つなぐの流れ
  • 図:金属シリコン、半導体チップの流れ

本センターが輩出する人財

1.半導体の製造を俯瞰的に見られる人財

  • 半導体の製造を体系的に理解できる
  • 半導体の種類やその活用を理解している
  • 高い半導体リテラシーを持った学生の輩出

2.半導体の価値を創造できる人財

  • 課題に対して半導体の活用を創造できる
  • 上位の設計思考を持ち、独創的価値創造ができる
  • 半導体技術を活用するアントレプレナーシップ
  • 未来志向型人財

WHO WE ARE

産学連携での講義づくり

  • ▲ 講義の様子
  • ▲ 講義後の振り返り
  • 本校教員はファシリテーターとして授業に参加
  • 講義後に振り返りの時間を設け、満足度や要望等のアンケート結果を講師にフィードバック
  • 次回(次年度)の講義へ向けた意見交換

→ 講義内容のつながりやレベルにバラツキのない講義を実施

ミニマルファブを活用した半導体教育

  • ▲ 装置見学の様子
  • ▲ オリジナルキーホルダー
  • 装置が超小型でクリーンルームを必要としない
  • プロセス時間が短い
  • フレキシブルなパラメータ設定

→ カジュアルに半導体の製造について学ぶことができる環境の構築

産官学連携による中学生を対象とした半導体出前授業

  • ▲ 中学校での授業の様子
  • ▲ 半導体に触れる様子

→ 早い時期から半導体の理解を促し、半導体を選択肢として定着させる取り組み

半導体ワンフレーズ集の作成

本:半導体ワンフレーズ集

電気・電子系以外の各専門分野の学びの中で、半導体と繋がりある事項を「ワンフレーズ集」として整理

→ 各専門分野と半導体を結びつけるオール高専での半導体教育の実現

WHAT WE DO

S-PORT設置によって何が変わるか

1.実践的講義の全国展開

これまでも企業と共に構築してきた半導体講義のオンデマンド教材(2022年度開設・利用学生数延べ1500人以上)をこれまでのCOMPASS5.0半導体分野参画校(拠点・ブロック拠点・実践)の32校から全国51高専へと拡大。さらに幅広い学生と企業の接点を創出します。

2.実践的実習の高度化

ミニマルファブを活用し、これまでの体験型のワークショップレベルからMOSFET等のデバイス作製レベルにまで実習を充実化。作りたいものを製作できる環境・体制を整備。実際の製造工程を包括的に学び「価値創造型人財」を育てます。

3.ネットワーク拠点の設置

全国51高専の窓口を一本化。情報の流れを整理することにより、高専-高専間、高専-企業間などでの融合を促進し、オープンイノベーションを生み出す拠点となります。

本センターの機能

図:実践的講義、実践的学習、ネットワーク拠点の関係

高専内外のネットワーク拠点形成

図:全国高専、企業、大学、自治体の関係

全国高専における半導体教育

図:佐世保 / 北海道 製造プロセス連携

高専だからできる人財育成の形

エンドユーザー(社会課題)

図:高専の実装力 アントレプレナーシップ→半導体チップ→ミニマルファブ活用→半導体原材料・半導体プロセス

社会課題×半導体× 高専学生

社会課題(エンドユーザー)起点の「生きた課題」

  • ● 一次産業(農業/水産)の課題
  • ● 海事産業における造船/修繕のDX化 等

ミニマルファブを活用したアジャイルな概念実証

「作って試す(ハードウェア・プロトタイピング)」
失敗が許容される仮説検証プロセス

企業と共創する課題解決型教育の実践

  • ● 社会実装を見据えた
    「エンジニアリング・デザイン」の体得
  • ● 企業との共通言語の獲得
  • ● 学生・企業双方への教育効果
  • ● 新たな産学連携モデル
    (アントレプレナーシップ実践)

MESSAGE

半導体関連技術は、デジタル社会を支える基盤技術であり、今後の産業競争力や社会課題の解決において、極めて重要な分野です。国立高等専門学校機構では、これまで60年間、実践的・創造的な技術者教育を通じて、産業界と社会の要請に応える未来志向の人財育成に取り組んできました。

このたび設置する本センターは、高専機構が推進する高専発!「Society5.0型未来技術人財」育成事業の一環として、半導体分野における教育のあり方や内容に関する知見や半導体製造に関する実験環境に関するノウハウを集約・発信し、全国の高専における人財育成教育の高度化を牽引する中核拠点です。

各高専が培ってきた強みを共有し結びつけることで、より実践的で質の高い半導体人財育成を実現してまいります。

また、本センターを起点として、産業界や研究機関等との連携を一層強化し、オープンイノベーションの創出を通じて、我が国の半導体分野の発展と次世代に向けた技術人財の育成に貢献していきたいと考えています。

独立行政法人 国立高等専門学校機構
理事長 谷口 功

センター長メッセージ

半導体技術は、社会に実装されてこそ真価を発揮します。本センターでは「つくる・つかう・つなぐ」の循環を通じ、技術的裏付けを持ち、社会課題へのソリューション全体を描ける人財を育成します。

失敗を恐れずアジャイルに挑む学生たちと共に、皆様と新しい価値を共創できることを楽しみにしています。

佐世保半導体人材育成センター
センター長 猪原 武士

構成員

氏名 所属・職位 専門分野・キーワード つくる つかう つなぐ HPやリサーチマップリンク
センター長
猪原 武士
電気電子工学科
准教授
プラズマ工学、
アントレプレナーシップ教育
副センター長
日比野 祐介
電気電子工学科
准教授
半導体材料研究、国際交流
城野 祐生 化学・生物工学科
教授
化学工学、情報処理
大里 裕幸 ファンドレイザー 新規事業開発(ファイナンス含む)、アントレプレナーシップ教育、スタートアップ創出支援、公共公益データ利活用全体設計
渡邊 大輔 プロジェクト推進
アドバイザー
半導体工学、ソフトウェア工学、生成AI、アジャイル、産学官連携、人材育成
須田 義昭 電気電子工学科
特命教授
半導体材料研究、プラズマ科学、教育工学
西山 健太郎 機械制御工学科
准教授
酸化物半導体、
水溶液プロセス
石橋 春香 電気電子工学科
准教授
計測工学
竹市 悟志 電気電子工学科
講師
半導体材料研究、
高専ロボコン
嘉悦 勝博 化学・生物工学科
助教
高分子材料、
生体情報処理
白石 博伸 技術室
技術専門職員
教育工学
千上 有香 技能補佐員 事務対応

寄附・参画へのご案内

寄附・寄贈について

半導体の設計・製造・応用に関する人材不足は世界的な課題となっております。実践的な半導体教育のさらなる充実を図り、次世代を担う優秀な人財を輩出していくために半導体人材育成センターの活動に活用させていただきます。

当センターへのご寄附は、本サイト内の寄附ページにアクセスいただき、「佐世保高専応援基金」の「4.半導体人材育成センターに係る事業」をご選択ください。

ご寄附の形態

【 寄附金による支援 】
  • 環境への投資 : ミニマルファブ等の設備更新・メンテナンス費。
  • 人への投資 : 優秀な学生への活動支援、若手研究者の派遣支援。
  • 場への投資 : 学生と産官学が交流する共創の場の運営。
【 物品・技術による寄贈(現物寄附) 】
  • 設備・機器の寄贈 : 製造装置、測定機器、計測機器等の提供。企業の「生きた技術」が、学生の最も貴重な教材になります。
  • 実践的教材(製品サンプル・動画教材等)の提供 : 実際の製品(ウエハ、チップ、製品モジュール等)や動画教材の寄贈。本物のプロダクトに触れる体験が、学生の感性と技術的理解を飛躍的に高めます。
図:学生、大学、企業・産業会、国・自治体の関係
図:寄附のフロー

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