<大 会 名> 2020 IEEE 9th Global Conference on Consumer Electronics (GCCE 2020)
<受 賞 名> IEEE GCCE 2020 Excellent Paper Award Bronze Prize (On-demand)
<受 賞 者> 兼田一幸、蒲原雅治、志久修(佐世保工業高等専門学校)、小林透(長崎大学)
<受賞題目> Wheelchair Accessibility Evaluation with Deep Learning using a Sensing Acceleration Data-Based Spectrogram
<研究内容>
近年バリアフリー化の進展により、車椅子利用者が多くの場所にスムーズに行けるようになりました。この車椅子は車や自転車等の通常の乗り物と大きく異なり、路面の凸凹や傾きなどの路面状態により、その走行容易性が大きく変わります。本研究では、多様な道を走行したときの車椅子の乗り心地を評価する手法を提案し、得られた情報を車椅子利用者に提供することを目的としています。
このために、車椅子に加速度センサーを取り付け、その加速度信号の変動を音楽の楽曲分類の手法を適用することで、車椅子の乗り心地を評価して、乗り心地の良い道路と乗り心地の悪い道路を自動で分類することを提案しました。この車椅子の乗り心地を分類できれば、多くの道路に対してそのアクセシビリティ情報が取得できます。この乗り心地の情報を地図上に色分けしてインターネット上に公開すれば、車椅子利用者が出かけるときの良い道しるべになります。
<受賞コメント>
今回、多くの発表(口頭240件、ポスター94件)の中で、優秀論文賞という素晴らしい賞を頂くことができました。これは、卒業生の蒲原さん(現(株)ハイマックス)の努力と、アイデアや方針をご教授頂いた本校志久修先生を初めとする先生方、そして、多くのコメントを丁寧に送って頂いた長崎大学小林透先生のご支援のおかげです。感謝申し上げます。
今後は、この車椅子の加速度情報を取得し、それを地図上に提供するスマートフォンのアプリを開発して、多くの車椅子利用者の助けにしたいと考えています。
(電子制御工学科 兼田一幸 教授)