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地元開催のシンポジウムで学生が発表

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旧軍港4市のうち横須賀を除く「舞鶴」、「呉」、「佐世保」には高専が設置されています。

高専が各地に存在している利点を生かし、複数の高専が連携して取り組むプロジェクトとして、旧軍港都市の日本遺産を活用する取組や研究が進んでいます。
このプロジェクトのシンポジウムが、一昨年は舞鶴で、昨年は呉で開催され、今年は、佐世保市に舞台を移し、「旧軍港四市 鎮守府日本遺産シンポジウム in 佐世保」(令和5年3月20日~3月21日)として、佐世保市民文化ホールで開催されました。

第一部の研究発表では、本校から、基幹教育科の堀江潔教授と眞部広紀准教授が参加したほか、本科3年生の稲岡航さん(電子制御工学科)と藤沢光さん(電気電子工学科)が、「針尾送信所・片島魚雷発射試験場跡の3Dモデル化と観光資源としての活用」と題して、学生による研究発表を行いました。

二人の発表は、今年度から佐世保高専でスタートした「グローカルリテラシー」という新たな教育プログラムの活動の中で、実際に行った研究の成果を披露したものです。

佐世保高専では、今年度から、本科生全員を対象とした全学科横断型の授業として、2年生を対象とした「西九州地域研究」、3年生を対象とした「グローカルリテラシー」という新たな科目を開設しました。
学生たちが、これからの社会で活躍していくためには、専門知識だけでなく、幅広い学びと課題解決に生かす力が求められています。
この「グローカルリテラシー」という授業は、少人数のゼミ形式で、多様なテーマに取り組むPBL(課題解決)型の授業で、世界的な文脈(グローバル)に地域のもの(ローカルなものやコト)を位置づけながら学び、探求することを楽しみ、学生たちが課題解決に必要なリテラシーを身につけていく授業です。

二人の発表では、これらの研究成果について、単に観光資源としての活用に限定するのではなく、それ以外の活用方法についても提案があり、例えば、①風化や災害で損傷した遺跡や遺物の修復や、②遺跡や遺物の複製(レプリカの作成)といったように、若者らしい柔軟なアイデアを提示していました。

過去2回のシンポジウムで大学院生や高専専攻科生の研究発表はありましたが、高専本科生の研究発表は今回が初めてとなります。二人の研究発表は、参加した他の高専研究者からも、本科3年生という段階での、限られた期間における取組成果として、高く評価していただきました。

2日目の第二部のシンポジウムでは、本校の堀江教授による基調講演の後、「学術研究の成果を地域活性化にどう活かすか」をテーマにパネルディスカッションが行われ、オンライン参加者も交えて活発な意見交換がなされました。

研究発表中写真
研究発表をする藤沢さん(右)と稲岡さん(左)
参加学生2ショット
研究発表を終えて会場入口で記念撮影
質疑応答中の写真
活動内容について詳しく回答する稲岡さん
質疑応答中の写真
活動内容について詳しく回答する稲岡さん