令和7年度以降入学生 情報知能工学科 Department of Computer Science and systems Engineering

情報技術で、動かす・遊ぶ・伝える・守る

学科案内

 私たちの暮らしの中では、自動車やロボットなどの様々な機器が、AI(人工知能)やIoT(モノとインターネットをつなぐ技術)をはじめとする情報技術(デジタル技術)によって動いています。音楽や映像、ゲームなどのエンターテインメントも情報技術によってより楽しく、便利になっています。また、感じた思いをすぐに誰かに伝えたり、大切な思い出を記録して守ったりできるのも、情報技術の大きな力です。

 本学科では、こうした現代社会や次世代のデジタル社会の基盤となるAIや情報システム、デジタルエンジニアリングに関する専門知識や理論を体系的に学び、実験や演習を通して実践的に活用する力を身につけます。さらに、多面的な視点で社会課題を見つめ、論理的に考え、自らのアイデアで課題を解決する力を育みます。

カリキュラム

1年 情報セキュリティ基礎、情報工学基礎、ものづくり基礎、情報工学概論、プログラミングⅠ、創作実習
2年 プログラミングⅡ、コンピュータアーキテクチャ、WEBプログラミング、情報知能工学実験Ⅰ
3年 電気回路、電子回路、電気磁気学Ⅰ、ネットワークアーキテクチャ、データ構造とアルゴリズム、データベース、画像処理、オペレーティングシステム、情報知能工学実験Ⅱ
4年 確率統計、データサイエンス工学、電気磁気学Ⅱ、一般物理、制御工学、ゲーム情報学、情報理論、ソフトウェア開発、数値解析、コンピュータグラフィックス、人工知能、情報知能工学実験Ⅲ
5年 情報通信理論、情報数学、システム設計、ロボティクス、自然言語処理、情報セキュリティ、コンピュータビジョン、ビッグデータ解析、情報知能工学実験Ⅳ、卒業研究
※選択必修科目は除く

研究紹介

  • 魚の自動選別システムの開発
    志久修
    教授 博士(工学)
    魚市場に水揚げされた魚をカメラで撮影し、画像認識やAI技術を使って自動で選別するしくみを研究しています。例えば、「マサバ」と「ゴマサバ」のように、見た目がとてもよく似ていて、人の目では見分けにくい魚でも、AIが正しく見分けて選別できることを目指しています。
  • ITを用いた生活支援システムの研究
    兼田 一幸
    教授 博士(工学)
    車イスにカメラとセンサを取り付け、得られた振動や画像等の走行情報をAIで解析して、車いす利用者に有用な情報をWEB上に提供する研究や、スマートフォンやWEBカメラで食事画像を取得し、得られた画像をAIで解析して食材の摂取量を評価する研究をしています。
  • 農業に最先端技術を取り込む研究
    ムハマド アリフィン ビンマンソル
    教授 博士(工学)
    本研究の目的は、AI、IoT、ビッグデータなどの最先端技術を農業に導入することです。追跡・除草・監視を行う自律型ロボットの開発、機械学習を用いた葉の病気の検出、さらにセンサーやGPSデータを活用して家畜の動作パターンや異常を検出するAI予測モデルの開発が主な内容です。
  • VR、AIを利用したシステムの開発
    嶋田 英樹
    教授  博士(工学)
    教育支援、医療介護支援の目的で、VR、AIを利用したシステムを開発しています。教育用システムでは、ゲーム要素を取り入れ、遊びながら学ぶことができるシステムを目指しています。また、医療介護用システムでは、AIによって人の姿勢を判別して、緊急時に連絡するシステムの開発を行っています。
  • 野生生物の生息調査の自動化
    前田 孝信
    教授 修士(工学) 技術士(機械部門)
    長崎県の離島・対馬には絶滅危惧種のツシマヤマネコが生息しており、様々な保護活動が実施されています。保護活動の一つである生息状況調査について、IoTを活用して行動や体重を自動観測する装置の開発しており、生息状況調査の省人化と効率化を目指しています。
  • AIを用いた工作機械の高機能化
    坂口 彰浩
    教授  博士(学術)
    機械を使った加工の現場では、今でも、長い経験を持つ技術者の知識や勘が大きな役割を果たしています。しかし、そうした技術者の多くが高齢になっており、優れた技術の消失に直面しています。そこで、これらの技能をAIによってコンピュータの中で再現する研究に取り組んでいます。
  • CG・VR応用
    手島 裕詞
    教授 博士(情報学)
    コンピュータグラフィックス(CG)やバーチャルリアリティ(VR)応用に関連する研究を行っています。3Dスキャナーに関連する課題解決やVR技術を応用した教育システムの開発、仮想空間でのコミュニケーションなどに関する研究を行っています。
  • ゲームAIの性能向上
    ゲームAIの性能向上
    佐藤 直之
    准教授 博士(情報科学)
    さまざまなゲームでAIの性能は向上して、人より強いゲームAIも当たり前になりました。ですが「強い」と「戦って楽しい」はまた別で、遊んで楽しいゲームAIを実現させるための研究を行っています。
  • 情報指向ネットワークに関する研究
    佐当 百合野
    准教授 博士(工学)
    情報指向ネットワークについて研究しています。情報指向ネットワークは、動画などを効率よく配信するためのキャッシュネットワークです。 本研究室では、キャッシュ分散、探索手法などについて研究を行なっています。
  • 散逸型偏微分方程式に関する研究
    新村 貴之
    助教 博士(理学)
    散逸系と呼ばれるクラスの偏微分方程式について研究しています。散逸系は解の振る舞いに関する情報をある意味で縮約した形で扱い得るという特徴をもっており、それらの縮約構造やその縮約の程度の評価について具体的に調べています。

スタッフ紹介

氏 名 職 名 学 位 専門分野 リンク
志久 修 教授 博士(工学) 画像処理、パターン認識
ムハマド アリフィン ビンマンソル 教授 博士(工学) スマート農業、インダストリー4.0
兼田 一幸 教授 博士(工学) 符号理論、通信工学
嶋田 英樹 教授 博士(工学) 電磁界解析
前田 貴信 教授 修士(工学)、技術士(機械部門) 制御工学
坂口 彰浩 教授 博士(学術) 制御工学,加工学
手島 裕詞 教授、学科長 博士(情報学) 画像工学、コンピュータグラフィックス
佐藤 直之 准教授 博士(情報科学) 人工知能
佐当 百合野 准教授 博士(工学) ネットワーク
松田 朝陽 講師 博士(情報科学) 画像計測、パターン認識
新村 貴之 助教 博士(理学) 数理解析学