入学・入試のご案内

電気電子工学科M.Mさん

在校生インタビュー No.2

出身:長崎県 卒業後の進路:就職

―高専を知ったきっかけと、電気電子工学科を選んだ理由を教えてください。

実は、中学3年生の最後の方まで志望校が定まっていなかったんです。それで、仲の良かった友達に「どこに行こうと思っているの?」と聞いてみたところ、佐世保高専の名前が出てきたので、自分でも調べました。それがきっかけですね。

電気電子工学科を選んだのは、強い気持ちがあったわけではないのですが、音響技術系の仕事に就くために電気系の基礎知識を学ぼうと思ったからです。途中で目標は変わりましたが、高専を選んでよかったなと思っています。

―入学前後で高専に対するイメージの変化はありましたか。

入学前は堅いイメージがありましたが、入学してみると自由な校風で、優しくて個性的な学生が多く、楽しいです。勉強を頑張る人もいれば、部活動に一生懸命取り組んだり、その他学校外での活動をしていたりと、それぞれ興味のあることに取り組める環境だと思います。

例えば、ロボコン部に所属していて、全国大会に出場している人だと、ロボットや制御に関する興味や知識がすごくて、私の友人が自身の研究で分からないところが出た際、その方に助言を求めたら、想像以上の回答が返ってくることがありますね。

―その自由な校風のもと、M.M.さんは何をしましたか。

学業ももちろんですが、アルバイトを頑張っていました。多くの高校ではアルバイトが禁止かと思いますが、佐世保高専では3年生以下だと長期休暇中に高専から許可を得たうえで、4年生以降は許可がなくてもアルバイトができ、早い段階から社会勉強ができます。寮生活や一人暮らしをしている学生も多いので、自立することも学べるのではないでしょうか。

私は3年生の長期休暇で個人経営のカフェレストラン、4年生以降はチェーンの飲食店、現在はスポーツ用品店でもアルバイトをしています。もともとコミュニケーションが得意な方ではなかったですが、アルバイトを通して鍛えることができたと思います。

―高専での勉強はいかがですか。

入学して最初の方はつまずくことが多かったです。電気電子工学科はレポートが多く、2年生の頃から最低でも週に1本は書いていましたが、最初は時間がとてもかかりましたし、考察では何を書いたらいいのかわかりませんでした。

でも、毎週毎週続けていくうちにだんだん慣れてきて、今では自分で考えて書く力が身についたと思います。1年生から頑張ってきて良かったです。

―現在はどのような研究をしていますか。

生体内で利用可能な大気圧プラズマ(※)照射装置の研究開発です。これによって、がんの転移を防止したり、がん細胞を攻撃して死滅させることができます。以前からがんの発生理由やがん治療などについて調べていたのですが、分からないことが多かったので、生体内がん治療の研究をされている先生のもとで卒業研究をするようになりました。

※プラズマとは、固体・液体・気体に並ぶ「物質の第4の状態」で、気体に熱や電気といったエネルギーを加えることで、中性分子とプラスイオン、マイナス電子が猛スピードで飛び交う状態を指す。身近な例では、ろうそくの炎、稲妻、太陽など、多くが挙げられる。

―卒業後は就職する予定です。就職先の決め手は何でしたか。

地元にも事業所がある企業でしたし、「現場から社会を動かし未来へつなぐ」という企業理念に共感したからでもあります。アルバイトで接客業を経験したことで、お客様との繋がりの大切さを感じていたので、魅力を感じました。

私は現在の予定ですと工場への配属になるので、他の部署の方に比べるとお客様の顔を直接見る機会は少ないと思います。ですが、他の部署の方々だけではなく、製品を使う人の存在まで想像し、作る人も使う人も幸せな気持ちになれるように働いていきたいです。

―電気電子工学科では、その他にどのような選択肢が広がっていると思いますか。

業界や業種の選択肢が多い学科だと思います。私は生産ラインを構築する仕事に就くのですが、プログラミングの分野へ進む友達もいますし、電力会社などのインフラへ進む人やメンテナンス業に携わる人など、電気や電気に関わることで幅広く活躍できる場が広がると思います。

―高専を目指す中学生へ、メッセージをお願いします。

高専は入学してから専門的なことについて学ぶ機会が多いので、自分の選んだ道が合っているのかなと不安になる時もあると思います。私自身も最初の頃はつまずくことが多かったので、電気分野はあまり向いてないかなと感じることもありました。ですが継続するうちに慣れていきますし、次第に力もついていくので、諦めずに頑張り続けてほしいなと思います。