学校案内

校長挨拶

佐世保工業高等専門学校 校長
博士(工学) 下田 貞幸

佐世保工業高等専門学校(佐世保高専)は、 1962年に国立高等専門学校の第一期校として日本で初めての九州地区で唯一の高専として設立され、60年を超える歴史と伝統をもつ学校です。高専卒業生は技術力で人々の生活の質の向上に寄与すると共にこれからの新しい社会の創出に貢献しており、佐世保高専のおよそ8,000名の卒業生も国内・海外で大いに活躍しています。

本校の教育理念は、創造性と実践力に富むとともに、豊かな教養と人間性、国際性を備えた、社会に貢献できる人材を育成することです。

この理念の実現のために、本校には機械工学科、電気電子工学科、電子制御工学科、物質工学科が設置されており、それぞれ学年ごとに40名の学生が在籍し日々学んでいます。高専は中学校卒業段階からの5年間一貫の専門教育(高等教育)が特徴の一つですが、佐世保高専においても、基盤科目(一般教養科目)、専門科目及び実験・実習・演習がバランスよく配置され、知識と技術を融合した実践的な教育を行っています。加えて、現在の最先端の知識と技術に関する教育・研究にも力を入れています。また、大学入試に左右されず、入試のための勉強ではなく自分の将来のための専門的な学習にじっくり取り組めることも高専のメリットの一つです。

私たちを取り巻く社会は目まぐるしく変化しものすごいスピードで発展しています。高専教育もその変化と発展をしっかり受け止め、学生への教育に転換していかねばなりません。そのために佐世保高専では、デジタル人材育成、半導体人材育成、アントレプレナーシップ教育、国際化等に積極的に取り組んでいます。令和7年度からの「情報系基盤技術教育プログラム」もその一つです。多様な社会で活躍できる人財を育成するために、佐世保高専も変化し高度化を進めています。

さらに、佐世保高専はクラブ活動や同好会も盛んです。また、約半数の学生が寮生活を送っています。このような体験を通じて社会性や自律の精神を養い、人間力の形成・向上にも繋げています。佐世保高専は、ものづくりの基盤を支える技術者としての十分な基礎学力と高い専門知識を獲得することはもちろんのこと人間力涵養の場でもありたいと考えています。

本科卒業後2年間の専攻科(複合工学専攻)に進学すると、さらに高度な専門教育と研究活動とともに、他分野の専門的基礎や一般教養科目も学び、複眼的視野を身につけた国際的に通用する高い能力の技術者を目ざすことができます。卒業生に対する就職求人は多く、例年30~40倍に達しています。また、就職以外にも専攻科への進学、大学3年への編入学、専攻科修了後は就職や大学院進学など多岐にわたる進路が開けています。就職進学に強いということは、高専の卒業生が企業からも大学からも高い評価を受けていることの裏付けでもあります。 佐世保高専は、地域を良くする・日本を良くする・世界を良くするために、技術者の人材育成で貢献します。

令和6年4月